オプションパーツシリーズ未来編「ケンタウリ」 | (6)練習艦 | 24/382008-05-19 Mon 02:32
(火星大工場ベイ、バー”矮惑星の天然氷”)
テレビの声:「宙軍カイパーベルト輸送本部発表、試作恒星間航行艦は本日火星公転軌道において障害物回避試験に成功せり。 6時間後、火星静止軌道に停泊、補給と乗員交替作業を行う。付近を航行する船は補給船針路への進入を禁ずる。」 停停:「あ〜ら、無事こっちに向かっているわね。私の竹籠は役立たずだったのかしら。」 かぐや:「1個衝突するところを見たから無駄じゃなかったようよ。」 停停:「へぇ、ぶつかったの。ぶつかっても大丈夫なものなんだ。」 かぐや:「竹籠だからよ。岩石や氷だったらただじゃ済まないわね。」 停停:「それじゃビーム砲でも使って蒸発させるしかないわね。間に合うかどうか知らないが。」 かぐや:「氷なら蒸発しやすいから直前で発見しても間に合うし、少々岩石混じりでも蒸気圧で弾けるわ。 彗星やカイパーベルトの状況からオールトの雲に純粋の岩石は滅多にないという予想が頼りね。」 停停:「そういえばこの店で使う氷もカイパーベルト産の天然物だっけ。」 かぐや:「メタン混じりは駄目だから成分調べて選別するけど砂が入っていて文句言われたことって無いわね。」 停停:「でも実績があるのは冥王星軌道付近だけよね。様子のわからない空域に飛び込む娘の気が知れないわ。」 かぐや:「あんたら満漢隕石鉱夫だって結構無鉄砲な仕事してるでしょ。」 停停:「鉱区に入ったら何が何でも一日1トンは鉱石掘らないといけないノルマがあるから必死よ。 達成できないと一画ずつ額に刺青されて、”無能”という字が完成したら焼き印をされるのよ。 額に無能の焼き印が完成したら次は、こんな風に辮髪にされて頭に彫られることになるわ。」 かぐや:「ガクガクブルブル(((;;´Д`)))。さすが満漢当局、冷酷さはピカイチね。 焼き印は消しようがないし、刺青でも頭のはレーザーで消したら禿になるじゃないの。 それをかいくぐって水銀横流しをやってるあんたの勇気には敬服するわ。」 停停:「ふっ、最初は水銀に気をとられてしくじったけど10画彫られた頃には要領覚えたわ。 当局が測定器代をケチっていやがるから要するに質より量でこなせばなんとかなるんだな。 あと500回の入坑でノルマが達成できれば自由鉱夫になれるから焼き印は最後まで免れる予定よ。 あるいは金で農村戸籍を買えばその前に自由の身になれる制度もあるわ。 自由鉱夫になって刺青を消し帝國の民間企業か西欧連の調査船に転職するのがささやかな夢ね。」 かぐや:「過去に無能焼き印されず自由鉱夫になれた達磨娘ってどれくらい居るの?。」 停停:「さすがに22画彫られるようなドジっ娘は半分以下よ。焼き印される前に事故死が多いわね。 一画も彫られずに自由鉱夫になった娘は1000人に一人くらいかな。 そこまで出来るようなら隕石鉱夫が天職って事ね。外国船からも引く手あまたよ。」 かぐや:「無、で済ませたかったらあと2画か、厳しいわね。」 停停:「一字で済めば消しやすいが無理して事故死もしたくないし、焼き印さえ免れればいいわ。 頭まで焼き印されるのは1割くらいだね。無理して大怪我、長期不稼働になるとえらいことよ。 もしも怪我で入坑できなければ、即座に一画彫られる事になっているからね。 たった一回の事故で頭頂と両側頭に焼き印される羽目になった不運な娘もいたしなぁ。」 かぐや:「酷すぎる。よくそんな理不尽な待遇で脱走しないわね。」 停停:「逃げたってこのベイサイド歓楽街か隣接の軽工業地区以外に行くところがないわ。 いずれも外国人が自由に出入りできるところだから満漢の監督官も追ってこれるでしょ。 今までに逃げた娘はみんなすぐに捕まって焼き印が増えただけだった。 民間船はトラブルを嫌うから満漢当局がパスポート出した娘しか雇ってくれないわ。 唯一満漢に遠慮しない帝國宙軍艦は全身サイボーグしか乗れないから外国人雇わないし。」 かぐや:「あんたら満漢鉱夫の話を聞くと私ら帝國一般兵って気楽なんだなぁと思うわ。」 停停:「でも最初になるときは素体適性とか改造手術とか大変なんでしょ。」 かぐや:「素体適性は先天的要素が大きいから努力してどうにかなる要素は少ないのよ。 素体訓練や改造手術はそこそこ大変だけど、それで氏んだ人なんて聞いたことないわ。 昔、イオン推進艦で外惑星任務までこなしていた時代の名残で休みは多いし、儲かる副業も多い。 政治的なことに首を突っ込む幹部士官や大加速に耐える核パルス艦乗員はマジできついけどね。」 Prev ←→ Next |
オプションパーツシリーズ未来編「ケンタウリ」 | (6)練習艦 | 23/382008-05-19 Mon 02:26
(反転を終え火星に向かう”ぐりーんらんど”)
みらい:「現在速度0.06光速。針路真北です。」 洋子:「再度反転。火星軌道面に停止するため段階的に減速を行う。」 亜美:「前後バーニア、ジャイロ連動、180度回頭。」 洋子:「核パルス推進用意、弾数、種原爆1、融合弾40万、間隔0.1秒。」 みらい:「火星相対位置確認、真北より内側に0.01度、公転方向に0.03度。」 洋子:「方位修正、内向き0.005度。公転方向への加速は最終アプローチに行う。 方位修正後ただちに核パルス推進開始。」 亜美:「方位修正よし。種原爆射出、融合弾連続射出。」 洋子:「射出終了後直ちに針路微調整を行う。運動状態の監視を続行せよ。」 みらい:「方位変動、現在内向き0.002度、公転方向0.001度。」 洋子:「最低速にてジャイロ合わせよ。火星後方20万kmを指向。」 みらい:「操舵員に火星位置情報連続転送中。」 亜美:「方位、これでぴったりだと思います。」 みらい:「現在速度0.021光速。」 亜美:「このまま減速すると火星後方20万Kmに静止することになります。」 洋子:「8万Kmほど寄せようか。みらい、方位出して。」 みらい:「出ました。0.011度東です。」 亜美:「視覚データ来たわ。ジャイロ低速旋回、ここね。減速良いですか?。」 洋子:「よし。核パルス推進再開、弾数、種原爆1、融合弾40万、間隔0.1秒。」 亜美:「初弾射出。連続誘爆確認。」 Prev ←→ Next |
オプションパーツシリーズ未来編「ケンタウリ」 | (6)練習艦 | 22/382008-05-19 Mon 02:22
(”まつ”)
美佳:「小さな閃光が見えましたよ。当たったようです。」 亜衣羅:「まあね。でもあれは想定する隕石に対してたぶん正しい回避の仕方だったわ。 天然の隕石なら自らの重力で集まってしまうから、あんな意地悪い配置はあり得ないのよ。 あくまでも障害物を早期発見し慌てずに対処できるかが訓練課題なのよ。 我々の標的配置は撃破できない大きさの隕石に似た反射波を生じたでしょう。 まず最初の影に対して正しいコースを採り奥の罠で無理な機動をしなかったあの飛び方は正解なの。 予想していたことだけど、あらためて一組目の有能さを思い知らされたわね。」 まさみ:「再び連続核爆発です。反転減速を開始した模様です。」 亜衣羅:「やはり操舵員や機関に影響のある衝突や故障は無かったようね。」 美佳:「火星大工場から通信。入港許可が出ました。」 亜衣羅:「さて、練習艦が戻るまでベイホテルで寝ておくかな。じゃ、みんなご苦労さん。」 まさみ:「ご成功を。」 亜衣羅:「ありがと。」 かぐや:「合格したらおごる約束、一応よろしく。」 亜衣羅:「あら、起きていたの?。じゃ、なるべく忘れないようにするわ。」 かぐや:「いくら夜の商売やっていたって、任務中は居眠りしませんよ。 有脊髄型サイボーグだって覚醒パルス機能は憑いていますからね。」 Prev ←→ Next |
オプションパーツシリーズ未来編「ケンタウリ」 | (6)練習艦 | 21/382008-05-19 Mon 02:13
(突入する”ぐりーんらんど”)
亜美:「融合弾射出終了。」 みらい:「火星見えました。青方偏移による推定速度0.02光速。」 洋子:「針路確認。緊急修正に備え耐G体制維持。」 みらい:「訓練空域進入10分前。針路、空域中心点に一致しています。」 洋子:「以後の針路修正は操舵員に一任する。」 亜美:「了解。」 みらい:「微弱反射波検出、予定通り標的が仕掛けられています。」 亜美:「見えたわ。抜け道はここね。右サイドバーニア全機全開2秒。」 洋子:「奥行き方向の仕掛けは?。」 亜美:「読めています。あっ、3段構えか、下バーニア緊急噴射・・・」 みらい:「小さな衝撃が検出されています。衝突箇所検索中。」 亜美:「抜けたようね。悔しいが1発食らったか。」 洋子:「気にせず反転減速にかかりなさい。」 亜美:「まず姿勢戻します。上バーニア、ジャイロ同期・・・進行方向です。」 洋子:「よし、直ちに反転。」 亜美:「前後バーニア、ジャイロ協調最速旋回。180度回頭。」 洋子:「減速核パルス推進用意。種原爆射出弾数1、融合弾射出弾数180万。間隔0.1秒。」 亜美:「反転完了。推進良いですか?。」 洋子:「推進はじめ。」 Prev ←→ Next |
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